瞑想は脳のアンチエイジングの魔法
最近、指の毛細血管を観察する「血管美人」という顕微鏡を導入しているクリニックが増えていますが、理想的な毛細血管の状態は、まっすぐに伸びたヘアピンのような形状をした毛細血管が均等な間隔で並び、血管外部組織（体液）も透明で澄んでいて、血管内を流れる血球の動向も明確に見えると言われています。
私が以前に診ていただいたときは、赤血球の動きもかなり見え、かなり優秀と言われました！微細循環が悪いと、毛細血管がガタガタで、外液が濁ってはっきりと見えないそうです。
しかしながら、この微細循環の状態は、血液の状態によって変わり、日々の生活習慣や約2週間で良くも悪くも変化するため、体質改善の努力や生活習慣が反映されると言われています。たった2週間で！つまり、悪くても2週間で変わり、良い場合でも油断は禁物と言えるでしょう。
この微細循環を改善するためには、抗糖化、酵素、抗酸化物質の摂取、呼吸法、運動が挙げられますが、プラスケアとして補完的なサプリメントや食品としては、金時しょうがに多く含まれるショウガオールには血管を拡張させて血液を適度に流れやすくする効果があるため、即効性があります。
玉ねぎとニンニクのアリシンには抗血栓作用とともに末梢血管の拡張作用もあります。お酢にも血小板の凝固を防いだり血管を拡張する作用があり、青魚に多く含まれるEPA（オメガ3脂肪酸）にも血小板凝固を防ぐ効果があるため、血流が向上します。私は実際にほぼ毎日、玉ねぎを食べています。
また、韃靼そばに多いルチンには血管を柔軟で丈夫にする多くの成分が含まれており、脳梗塞後の義父が続けて摂取しています。しかし、伊藤園の研究所と九州大学の松本清教授との共同研究で、そば茶に含まれるルチンの他にも血管を拡張し血流を改善する作用があることがわかりました。また、義父は生野菜を食事の最初に食べる、動物性タンパク質を控えるなど食生活を改善した結果、現在は仕事も復帰し、以前の状態にほぼ回復しています。
さらに、毛細血管を強力に保護する機能を持つ植物も存在します。これがあれば、本格的な血流改善ができます。ピクノジェノール（フランス海岸松樹皮エキス）は、その効果が非常に高いのです。毛細血管を丈夫にし、保護することで全身の血流を改善します。生理痛や白内障など、微細循環が影響を与える症状はおおむね改善される傾向があります。
そしてもう一つ、血流改善に効果のある呼吸法があります。呼吸法とセットと言える「瞑想」も実はライフワークにしていて、これまでさまざまな瞑想法を試してきました。
瞑想と聞くと宗教的なイメージを持つ人も多いと思いますが、瞑想の効果についてはさまざまな分析がされており、これはもはや脳の抗老化、全身のアンチエイジングに欠かせない「科学」と私は考えています。瞑想を継続している人々は、明らかに大脳皮質の厚さが増し、脳の血流も良く、年齢による脳の縮小を予防できることがわかっています。
瞑想は脳のアンチエイジングに欠かせない科学です。脳が整理され、活性化されてバージョンアップする素晴らしい魔法です。
瞑想の基本は「あるがまま瞑想」です。これは深く長い深呼吸に集中し、基本的には何も考えないという瞑想です。
やり方は床にあぐらをかいて組んで座り、深く長い深呼吸を腹式呼吸で行います（吸うのも吐くのも鼻から）。吸うよりも吐く方を長く、とにかく呼吸に集中して、それ以外は何も考えないことです。考えてしまっても、考えに振り回されずに、例えば「喉が渇いたと今思ったな」としても、それに気づいて、すぐに呼吸に集中すればOKです。
考えても、考えた内容に気付けばいいのです。気づけば不思議と、もうその考えの渦の中には戻れないものです。そしてまた呼吸に集中します。これを繰り返します。集中できなくても、そのように思考を気付かせることで、それが無くなり深い瞑想の状態に入ります。
普段、騒がしい脳の中で、前頭葉の「私」という単位で考えている「思考」を一時中断すること。中断できなくても、それを客観的に見て批判せず、ただ「気づき」によって騒がしい思考を解きほぐす前頭葉を休ませることが瞑想の基本です。
「私」からしばらく離れると、脳は非常に楽になります。そして脳の血流が増加し、脳の老化予防だけでなく、実際には瞑想をしていないときの、日常生活の自己にもさまざまな良い変化が訪れます。
どんな変化かは個人差があると思いますが、例えば「ひらめき」といったものは、湧き上がりやすくなり、ストレス感は明らかに減少します。
微細循環を改善して健全な血流を得ること！そして瞑想は脳のアンチエイジングの魔法です！！